とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

今季の猟期に使って良かったもの、良くなかったもの(2019年3月)

今季の猟期に使って良かったものについて適当にメモしたいと思います。
あくまでも当方の環境にて、個人的な感想。
前期からの継続のものもあり。

行動している場所の特徴。
・平地から急に登る地形が多いが、標高はそれほど高くない。
・一定程度の積雪があることも。
・気温は最低マイナス8度とかのこともあるが、基本的にはマイナス3度~プラス15度くらいで比較的温暖。
・鹿が主体でイノシシや熊はほとんどいない(ゼロではない)。



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1.「3点式スリング」
3 Point Tactical Rifle Sling Gun Strap Adjustable

利点。
・急な斜面を登り降りする時や山をしばらく歩く時に体に銃を寄せたまま前や横、背中に回せて、滑って落とすこともないので使いやすかった。
・クイックリリースを外すとすぐに構えられる(スリングの長さは事前に調整しておく)。
・革製より少し軽い。
・輪っかに体を通すと銃が身体の近くで安定する。


気になった点。
・樹脂製クイックリリースが丈夫ではあるが少し硬いので、サクっと外せないことがある。
・ブレイズオレンジ色のがあるといいなと思った(オレンジマニア)
・革よりはヨレやすいのかも?

ebayでウクライナから買ったもの。
スリング(負い革)部分がよく売っている安価な中国製と同じかはわかりません。
スイベル金具とつなぐ部分が革製になっていて猟銃向き。


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2.「トレッキングシューズ」

すごくざっくりですが。
自分の足に合って自分が滑りにくいと思うのが第一なのでメーカがどことかはないです。
利点。
・スパイク長靴より軽くて歩きやすい。
・雪と氷と泥濘でなければ歩きやすい。
・足音を消しやすい。忍び猟では絶対的にいいと思った。スパイク長靴だと枯れ枝、枯葉が多い場所(山のほぼ全部)で音を消すのは難しい。
・走りやすい。


気になった点。
・水に弱い(沢など)
・積雪時と凍結場所ではスパイク長靴のようなグリップ感がない。
 特に積雪の急斜面やアイスバーン、泥濘や濡れた葉っぱの上で怖い(転んだ)。


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3.「スパイク長靴」

利点。
・雪、水、泥濘に強い。積雪がある時は安全優先でスパイク長靴。
・膝下まであるのでぶつけた時や枝等の突き刺しに強い。


欠点。
・足音を消しにくい。忍びに向かない気がします。
・丈夫なものは重い(対トレッキングシューズ比)。
・濡れた硬い木や石、カチカチのアイスバーンにはあまりグリップが効かない。
・走れないことは無いが走るのに向いてない。


今使っているのは、MARUGO 作業靴 マジカルスパイク950というやつです。
脛~ふくらはぎが堅めの合成繊維素材で守られているので枝やらの突き刺しなどへの安心感があります。


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4.「ツァイスの双眼鏡 10x25」(貰い物)

利点
・解像度が高く、明るい。
・軽い。

欠点
・防水じゃないのでレンズが曇る(寒い日に長い時間見てると曇るが、暖かい日はそうでもない)。
・対物レンズ有効径25mmなので、より口径が大きいものと比べると、構えてぱっと見での見やすさは下がる。


その他。
全く双眼鏡のせいではないのだが、スコープが6倍、双眼鏡の10倍なので双眼鏡で先に見つけても撃つには遠いことも。

スコープの6倍で遠いと思う距離は、現状の自分の腕では撃っても当たらない(だろう)というジレンマがある。
しかし当然ながら、対象を先に見つければ地形や周囲の安全、装弾、安全装置、鹿が逃げそうなルートなどいろいろと先に確認や準備したり、心構えを持てる余裕ができるのでメリットは大きい。

この双眼鏡に変えてから2回ほど鹿を先行して見つけることができたのですが、単に倍率が8倍から10倍に上がったからというだけではない感じがしました。

藪に溶け込んでる鹿を見分けたり、解像度の差なのかなぁと。語れるほど経験もないので、たまたまかもしれませんけれど。

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5.「Insta360 ONE X(360度カメラ)」

ドラ某氏「空間保存撮影カメラ~」

所謂、360度撮影ができるカメラ。
360度動画と360度静止画が撮れます!(キリッ

・・・と、現状では使ったことがない人に説明する時に、有用性を言葉だけではなかなか表しにくいデジタルガジェットの1つです。

しかし、実際に使ってみるとわかりますが、猟場の記録には超絶効果を発揮します。

1回の撮影で自分がいる場所の周囲の情景が、水平の周囲はもちろん、撮影者も含めて足元から上までそのまんま保存できるので、現場では気づかなかった部分や忘れた部分も思い出せます。

足場の状況から植生、空模様、この猟の時にどんな格好してたっけ?とかまで。
追加機器を買えばGPS情報も記録できます(私は持ってませんが)。

もし、これで気温と湿度とかまで記録できたら完璧じゃないでしょうか。

春の銃検で「狩猟で銃を登録してるけど、ちゃんと行ってるの?」って聞かれても、
これで撮った画像を見せたら1発OK(のはず、たぶん、おそらく、そんな気がしたい、そうなりたい、要確認)。

他には家族等に猟場の雰囲気を見せて、安心してもらえるっていうのも付帯効果としてありました。

写真を何枚も見ても情景がいまいち浮かばなかったが、この360度写真と動画を見たら一発でわかったと。
さらに動画の手振れ補正もすごい。

しかし、この良さは文字で書いても伝わりにくい。

ちなみに狩猟のために買ったわけではなく、家族の写真や動画を撮ろうと思って買ったものです。
猟場で使ったら便利そうだなぁ~と思って持って行ったら便利でした、ということです(ホントです!)。気に入ったのでVRゴーグルも買います。Oculus questを狙っています。


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6.サスペンダー

当方はズボンが下がらないようにつけています。
オッサン体形なので、山で立ったりしゃがんだりを繰り返してるうちに背中が出て来たりしてたんですけど、これで皆無になりました。
サロペットの時は着けてません(というか付けられない)。

当方が使っているのはこれですが、
ワークマスター (WORKMASTER) Y型サスペンダー金具付 WMSP01

これまた使い勝手は様々でホームセンターなどで見て選んだ方がいいかもしれません。

本来は工事関係の人が腰回りに重い工具が入った袋等を取り付けるサポートベルトにつけて使うもののようですが、ズボンのベルト通しにひっかけて使っています。

これでひっぱられるためか、一度、ベルト通しのズボンに繋がる部分の縫製が切れたので裁縫して繋ぎなおしました。

この上からジャケットと猟友会のベストをつけてしまうので、周りからの視認性には影響はないです。




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ここから良くなかったものも列記。
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良くなかったもの その1:

・猟友会の帽子(新型)
  野球帽の形なんですが、スコープで狙う時に庇が邪魔です。超邪魔でした。

  結局、庇を後ろに回してましたが、今度は首の後ろに当たって邪魔です。
  あとは強度不足。
  昨年は帽子に義務である狩猟者記章を付けていたのですが、ひっかけたりで力がかかることもある記章の取り付け部分近くに小さく穴が開きました。

  それで今季はベストに付けることにしたのですが、猟友会ベストも記章を付けると破れそうだったので、今季はベストに100均で買った布ベルトなどに使われるような素材を記章の大きさに四角に切ってしっかりとベストに縫い付けて補強し、その素材の上に記章をつけるようにしました。こうすると、下地が丈夫なので記章の穴2カ所だけで支えても多少ちぎれにくくなります。

  次季以降は視認性が良いブレイズオレンジのフリース等の帽子に変えようと思いました。
  これは改良して欲しいです。
  当方、デザインとかはあまり気にしないんで全然いいんですが、使い勝手は気にします。



良くなかったもの その2:
・猟友会ベスト(新型)
  これも強度に問題があり、ポケットのマジックテープがくっ付いて、どんどんベストの繊維がほつれてきました。
 さらに、ファスナーのベスト本体についている部分が丸ごと縫製不良で取れてきましたので、裁縫が得意な家族にお願いしてミシンで修繕しました。
 「アレ?ファスナーをしめたのに下の服が見えるぞ?手が通る・・」で気づきました。

 これは直したのでまだ使えそうなので、次季以降も着けると思いますが、猟場で使うことを想定しているか微妙な強度です。

ちなみに、頻繁に開ける場所のマジックテープは元からついていたものから静音タイプに変更しましたが、くっついて生地がほつれるのはどちらも同じ。密着強度が弱い分、静音タイプの方がマシかなという程度。

 帽子とベストは会員が減っていても全員配布する関係上、コストが問題になったと思いますがこれまでの経験で見てきた中国製品の品質から推定するに、帽子が中国での市場価格で10元(165円)、ベストも20元(330円)未満(ポケット多めなので)って感じの品質です(平たく言うと低品質品)。
これは市場価格ですから20万着くらいを発注製造するとなると単価はもっと低いと思われます・・・が(たぶん騙さ・・以下略で)相当高いお値段で仕入れてそうな気も。

一応書いておきますが、この部分は猟友会への不満ではなく、猟友会の公式ベスト帽子の品質への不満です。さすがに悪い物を良いとは書けませんので・・・。