とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

対動物用にライオットアーマーを買ってみた[※ロマン枠です](2023年9月)

最近は都内にも大型野生動物が頻繁に出没してきて、そのうちぺーぺーの私でも見張りくらいには呼び出しされそうな雰囲気なので、その空気を敏感に察知してライオットアーマーを買ってみた。

 

都市部に大型野生動物が登場した時に捕獲等のために呼び出された警察や猟友会の人がテレビに映ることがありますが、その装備をみると、すごく軽装。

 

これ、イノシシの牙やオス鹿、ニホンカモシカの角でさえ、突かれたら大怪我するんでない?という・・・・。

 

実際、罠猟師さんなどが捕獲した動物に近づいた時に角で胸を突かれたり、罠が外れた動物に襲われて大怪我や死亡に至る事故も起きています。

 

野生動物たちは動物同士でも身を守ったり、メスを巡る戦いや、縄張り争いで戦うことがあるため、角は鋭く研いでいたりしますから、数十kg〜100kg以上での体重をかけて、その研いだ角で突撃されると、人間の体にも普通に突き刺さる事もあるわけです。

 

というわけで、当方も万一呼び出されて野生動物に対応することになった場合に備え、野生動物のかみつきや突き刺しにある程度対応できる装備を考えることにしました(そういうことにしておいてください)。

 

というわけで、早速検討を始めてみると、そういえば海外の暴動などの対応で外国の警察等が使っている鎧みたいのがあったな・・と思いまして。

 

ネットで調べてみるとライオットアーマー、ライオットスーツというようです。

 

でも、このライオットアーマーって結構高い。

欧米系の警察の装備だと数万円以上します。当然ながら売ってないものも多い。

 

結局、いろいろと調べると一番安価に手に入るのが中国で使われてるやつでした。

中国語では防暴服というようです。

 

あまり大きな声では言えませんけど、たぶん中国のライオットアーマは暴動での実戦使用も一番多いと思いますし、その戦訓に応じて数年に1回は改良されているようであり、実績もあるだろうということで、ある意味で信頼性も高いかなと・・・。

お値段もセールだったので人民元高・円安なのに送料入れても1万円くらいというのも決め手になりました。

使うかどうかわからないものに何万円はかけられませんし…(言ってしまった)。

 

早速、探して注文しました。

モノとしては、まさに以下の画像の感じのやつです。

中国の人民武装警察部隊という対人民用軍隊が使っているもので、バージョンがいくつかもあるようだけど、形はだいたい同じ。

 

規格上、防護がある部分は20J程度までのエネルギーで突き刺される刃物は防げるようですが、防弾ではありません。念のため。

 

写真のは何かを投擲しやすいように、肘あてと上腕部のガードを外してる人もいますが、右から2番目と4番目に待ってる人が手を保護する小手と、首回りをガードする分厚いシャンプーハット的な形状のものが無いだけのフル装備な感じ。

 

装備としては小手と首周りを保護する防刃ガードもあるようですが、付けてる画像はあまり多くなかったです。手には革手袋?だけだったり。

 

ネックガードも、ネックガードをつけると相当動きにくそうなので、それも理由かも。

ちなみにネックガードは買ってませんが、中に樹脂板が入っていてある程度の刃物を防げるようです。

 

当方が買ったのは、たぶん上腕ガードの形から上記より1つ古いバージョンっぽいもの。写真のバージョンは上腕部が動かしやすく改良されてる模様。

これよりさらに最新のデザインもあるみたいな感じ?

 

画像検索してみると、日本の警察の機動隊員の防護衣というのも基本的には似たような構造でした。

ヘルメット買ってません。盾は前にロマン枠で買ったラウンドシールドがあります。

開封直後のライオットアーマーのセット。
60cmx35x25cmくらいのバッグに胴部分と手足ガードをコンパクトに収納して運べるようになっている。白く見えるのは輸送時のゴミがついてるだけです。

 

重さは6.5kgくらい?。剣道の防具よりは軽い感じ。

タグには人民武装警察部隊装備研究所監制(監修)的なことが書いてありました。

重さは、あちらで武警に納入する装備募集時の規格でそのくらいの重さにするように指定されてる模様。

これぐらいの重さが動き回るにはちょうどいいのかも。

 

対暴動用の防具なので、作りは当然ながら対人間での上方や側面および前面からの攻撃を想定していて、腰と足は後ろ側はほとんど防護されてません。日本でいうと剣道の防具をより現代の実戦向きにした感じでしょうか。

 

あくまでも相手が大型の刃物や銃器を持っていない前提(その場合は防弾など重装備や装甲車とか狙撃隊員が出てくるかと…これまた普通に売ってるんだけど。7.62mmに耐えられる防弾ジャケットとかヘルメットとか。ほんと何でも売ってるな、中国)。

 

腕は7割くらいは覆われてる感じ。特に足は太ももの内側のガードが少し甘く、イノシシさん向きには改良が必要。

腕は肩と上腕、肘、前腕部までは守れます。

腕部はプレートとプレートの間もそこそこ厚い素材で覆われてるので、牙での切りつけや少々のかみつきは大丈夫そう。

胸の樹脂防具部分は厚さ3mmくらい。

さらにその下に丈夫な生地の1cmくらいのクッション材が入ってる層があります。

肩パッドから分離できるようになってるので、防弾プレートとかに交換する想定もされてるのかも。

 

全体的に樹脂部分の材質はABSとかの固い樹脂で、いずれも樹脂プレートの下に打撃を緩和するために革やクッション材の層が入っていて2重になってます。鉄の棒とかある程度重いものの打撃を考えた作り。樹脂でガードしてる部分に関しては刃物も通ら無さそう。

 

上腕ガードは胴ガードと組み合わせて使う肩当てにクイックリリースバックルでつなげてズリ落ちないような構造になってます。

 

胴ガードはマジックテープでがっちり固定できる構造で、背中側はMOLLEみたいな形の幅と高さが太いものがついており、これは後ろから引っ張って助けるための取っ手代わりかな?、それとも追加のプレートとか盾など装備か何かをかけるため?

 

同じく太ももガードも腰ガードにつながっていてズリ落ちない構造で、腰ガードはクイックリリースバックルが2つついていてしっかり腰に固定できるようになっています。

前腕ガードと脛ガード(足の甲ガードと一体)は独立していて、前腕ガードだけ、脛ガードだけ、と単体で装着もできるという感じ。

 

装備の固定がマジックテープなのは、対人間用なので火炎瓶などが使われた時にすぐに外せる工夫かなとも思ったり、季節ごとの服装などによるサイズ調整もしやすいし。

 

付けてみた感想としては、重さはなんとかなりそう。

狩猟の持ち物でも水やナイフ、双眼鏡、食べ物、銃や弾も含めると10kgは超えたりするし、都市部の場合は山に登るわけではないので、そこそこ長時間、子供を抱っこして動くこともあるので。

 

一番ネックになるのは、夏場に着るとかなり暑いことかも。夏は厳しい。

夏は保冷ベストを利用したり、フルハーネスと併用できる空間を作れる空調服とか、自作のファンとか組み合わせないと長時間はダメかも。動きやすさについては慣れかなと。

でも装着時の安心感は相当あります。

 

ロマン枠で買ったけど、罠猟でくくり罠にかかったイノシシなどに近づく時も使えそう(ペーパーだけど)。

何もガードするものがない状態でワイヤーが切れて突撃されると大怪我することもありますし。時には命にかかわるので。

 

頭はヘルメットをかぶるとして、首は喉元が空くけど、首ガードを別途付けるかどうか・・・暑そう。対クマ(ツキノワグマ)を考えると、頭部側面への打撃に備えてフルフェイスのヘルメットの方がいいんだろうけど。

そういう意味ではライオットアーマーのヘルメットは側面も守れるようになってるので、考慮はしてもいいのかも。透明のフェイスガードと首の後ろをカバーする垂れもついてるし。

ツキノワグマによる怪我は顔を引っ掻かれるとか、頭への怪我も多いのです)

 

あとは、別途、手指と太ももの内側のガードは考えないといけないなと思った。

太もものガードは前面と外側の側面の防護がメインで、内側はざっと3割くらいしか覆われていない。対人間で考えて動きやすさや重さも制限があることを考えると対人間では妥当な作りなのだが、しかし、イノシシさんはその体高もあって、ちょうど内ももを狙ってくることも多い模様。

牙で太モモの動脈ごと切られて失血死とかあるようなので・・・。

 

手指についてはネットで検索してみても、クマやイノシシ等に手をかまれての指切断や全治数か月の大怪我した人の話があったりするので、手指の防護は同じく中国からチベタン・マスティフ(噛む力は252kg?)にも対応可能な大型犬訓練用の分厚い皮手袋を買うか(でもこれを付けると動きにくそうな上に、アームガードがつけられなくなる)、または3Dプリンタかステンレス板で中世の西洋鎧のガントレットみたい指や手のひらを守る皮手袋の上に付けるハンドガードのパーツを作ろうかと思案中。

 

手指へのかみつき対策の想定の強度としては、ネット検索すると、大型犬の噛む力が人間の3~4倍?イノシシは2倍?とかっぽいので、人間の噛む力が70kgとして、イノシシなら140kg?、大型犬(ジャーマンシェパード)なら200kg?ということで、これにある程度は防御できる強度を想定。

 

完全に対抗するとすごくゴツい装備になりそうなので、大怪我をしない程度の防護ということで・・・。

さすがにSUSメット(1.5トンまで)とかはオーバースペックか。しかも指先だけだし。

product-range.com

 

太ももの内側のガードが少し甘い気部分については、改善策として、厚手でMOLLEがついてるミリタリー風味な犬用ハーネス(中型犬用だと太ももの太さと合いそう)も買ったので、そのMOLLE部分に3Dプリンタで作るか又はカイデックス素材を加工して補強として付けて装着するか、3Dプリンタで鱗のような板を作ってワイヤーでつないだりなど、組み合わせられないか検討中。

 

人間と殴り合うわけではないので、ちょっとずつ要求が変わってきますね。

それでもあるか無いでは大違いだけど。

 

ライオットアーマーは実際に使うには重すぎることも想定していたので、最低限の防護装備として、ヘルメットに加えて、腕にはバイク用の腕と肘プロテクター、足は脛と膝ガードをつけて、太ももだけでも守れるように犬用ハーネスを改造して足回りに巻けるようにし、あとは盾を持って・・・とかも思って同時に検討していたためもあり、ライオットアーマーと一緒に買ってあるので、作ろうと思えば作れる状態ではありますが・・・。

 

ちなみに、今回買ってみたライオットスーツはMとLサイズがあり、身長などから考慮してLサイズを買ってみたけど、サイズが微妙でした。

武警の隊員って手足が細いんですかね。

現地で実物を見た時も引き締まった感じの人が多かったですけど。

 

全体のアーマーの長さは身長に対する長さはちょうどよく、一番心配していた胴体ガードと腰ガードはオッサンの多少のワガママボディを許容できるように調節できる余裕があってよかったが、足部と腕部のガードは初期についてるゴムバンドとマジックテープのところには無理すると止血帯みたいになってしまうため、アーマーの止め帯に自分でミシンでマジックテープを追加して縫い付けました。

 

まあ、さんざんダラダラ書きましたけど、このライオットスーツの一番の問題は見た目だな(買っておいて言うか)。

対人間での威圧感はかなりありますが、動物相手に通用するかどうかはわからず??

 

命を守るため[ロマン枠]とは言え、着てると超目立ちそう。

 

万一、野生動物の出没で都市部で呼び出されても、背中に張り紙で「撮影禁止」って書いておこうかな・・・。