とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

続、狩猟で使うヘルメットの検討(2019年7月)

狩猟を始めた時から安全対策としてヘルメットについて考えていましたが、まだ考えているので、途中経過も含めて調べたことを雑多にダラダラ書いていきます。
(主に自分向けのメモなので、推敲は気がむいたら後日に適当にやる派)

過去に書いたヘルメット関連の記事は以下。

ヘルメットと併用して耳を保護できそうな射撃用電子イヤーマフと電子イヤホン射撃, 狩猟, 装備, 徒然

ヘルメットの装着の可能性を考慮したりしなかったり。熊、転倒対策等(徒然 2018年7月)。徒然


なかなか決め手に欠けていて、いまだにこれというのはない感じ。
ネックは重さだったり、色だったり、価格だったり、材質だったり、形状だったり、その他。

銃を使う場合、軍用とか軍用装備を真似ているサバイバルゲーム(モデルガンで撃ち合う遊び)の情報も参考にしています。
実際、軍用品は元々が銃を持って行動するために使いやすく改良されていっていますので、調べているといろいろと勉強になります。

ただ、狩猟の場合、人間から隠れないとダメな軍用とは違って、逆に人間に対しては目立たないと事故になる可能性があり、色合いは人間に対しては目立つ方向で、かといって狩猟対象の動物相手には目立たずという一見、相反するものが必要になります。

あとは日本の比較的険しい山を歩くことが多いので、重さはできるだけ軽い方がいいとか、壊したり無くしても比較的諦められるお値段とか、いろいろと条件があってこれらを両立する物はなかなかありません(お金持ちの方はお金で解決してください;-))。

それでもいくつか見つけて、今、検討しているのは以下のタイプです。

FMA Caiman Ballistic Helmet Orange TB1307-OR Item#: TB1307-OR
http://www.fma.hk/caiman-ballistic-helmet-orange-tb1307-p-1898.html

FMA TB1307B-OR(クリックで拡大可)

これは軍用品を模したヘルメットです。
タクティカル・ヘルメットとか言われたりもする模様。

上記写真のうち、黒いマジックテープは後から自分で付けられるようになっているもので、額と側頭部のパーツも他の色のを自分で買えば付け替えられるようです。
素材はABS。

ちなみに、この手のヘルメットの素材はABSが多いですが、ABSは紫外線で劣化するそうなので定期的に買い替える必要があるようです。

もちろんオレンジ以外も色の展開があります。
当方は基本的にオレンジ派なのでオレンジを紹介。

山の中だと特に秋の山での青色は人間相手にも意外と目立つのですが、当方が狩猟することを目的にしている鹿やイノシシ等は青色が見えるそうです。他には黒なども見えるらしい。鹿だと緑も。
一応、別の色のヘルメットを買って塗装も考えたのですが、ABSに塗装するとボロボロに劣化するという話を見かけたのでこの案は却下に・・・。

用途として想定しているのは、第一に頭部を守れること、これが最優先。
主に転んだりで頭を打ったり等、あとはあわよくば(ここ重要)、ツキノワグマの張り手や鹿等の蹄での蹴り対策にもならないかな・・・なんて。

猟場は足場が悪いことも多々あるので、少ない狩猟経験でも転ぶのは何度もありました。
あと、よそ見してたり、倒木をくぐる時に太い枝に頭をゴイィン!とぶつけることも。
濡れた木の根っこや葉っぱに乗ってズダァンと転んで頭部を打てば相当ダメージがあります。

他には、ヘルメットにあったらいいなぁと思う機能として、アダプターを付けて電子イヤーマフをつけやすそうなことや、アクションカムを付けやすそうなこと(タクティカルタイプのヘルメットだと、額のあたりに付けられるGopro用マウントアダプタがタオバオで売られている。側頭部の部分にピカティニーレールをつけて、そこに付けることもできる)、あとは重さが比較的軽いこと。

これらを考慮すると、重さ以外は結構、求める条件に近い商品です。

このタクティカル・ヘルメットを見つける前は普通に3Mの工事用ヘルメットでイヤーマフが付けられるタイプを探していましたが、比較的リーズナブルで手持ちの3Mペルターのイヤーマフがつけられそうで(針金2本で樹脂パーツで押さえるタイプ。樹脂パーツは最悪3Dプリンタで作ることも検討)、さらには色がオレンジでと探すと意外となかった。

というわけで、次策としてのタクティカル・ヘルメットの検討となりました。
タクティカル・ヘルメットなんてオレンジ色とか工事用よりもさらになさそうと思ったら、速攻で見つけたのが上記のリンクのヘルメット。

今のところ、サバイバルゲームはやらないので、タクティカル・ヘルメットは実際に使ったことが無いのでわからないのですが、ひさしが無い分、スコープをのぞきやすいとか、銃を使いやすいようにとかを期待できます。
あと、(たぶん)耳を保護しつつ無線を使うためのヘッドセットを付けやすいように脇が深く開いた構造になっていたりします。

また、ヘッドセットを取り付けるアダプターをつければ、3M Peltor SoundTrap Tactical 6-S Electronic Headsetもちょっと手を加えたら付けられそう・・・と思いました(まだ試したわけではないのでわからないが、なんとなく。削ったり多少の加工は必要かも。)。

ヘッドセット等を付ける時のアダプタ(クリックで拡大可)


さて、見つけたオレンジのタクティカル・ヘルメットですが、ブランドにあるTB-FMAというのは、サバイバルゲーム用品で米軍等が採用しているOps-Core社が開発した軍用ヘルメットのレプリカを作っている会社(orブランド)の1つだそうです。ググる先生に聞きました。

自社ブランドの名前を付けた商品も出してて、その中にこういうオレンジ色のヘルメットがありました。

レプリカと言っても形状の話で、素材は本物(業界用語で「実物」というらしい)と違ってABSだったり、防弾性は皆無だったり。
(ちなみに、軍用の本物は複合材料を使ってちゃんと防弾性があったり、防弾の試験もクリアしてて、重さも1100gとかそれ以上あったり・・・中国だと解放軍や武警、警備員向けっぽい防弾のは売ってるのですが、やはり重さは重い・・でも中国の軍、警察、警備向けは値段は意外と安く、しかも警備員向けは拳銃の弾が貫通しないテストや中国の認証は通してたりする・・・が、狩猟で頭だけ誤射されない心配をしても仕方ない感じはあるのでパス・・・1.1kgって手持ちのスコープや双眼鏡より重いし)

でもレプリカと言っても、商品によりABSの厚さが3mm~7mmあったりで、これは普通の工事用ヘルメットかそれ以上の厚さ。
中国の場合は市場に出回っている樹脂の品質に問題があることも多々あったりで、その場合は必要な強度がないものもあるので、ABSさえ使っていれば一概にはどのくらいある、とか安全性は言えないけども・・・それでも、通常の登山などで頭を守るには、付けてないよりは全然違うと思います。

ヘルメットが無ければ尖った枝や岩に頭をぶつけた場合に防御するための1層目が頭の皮と頭蓋骨か、または薄い生地の帽子等になるわけですから・・・。

TB-FMAのオフィシャルっぽい香港(or深セン?)のサイトの英語ページには書いてない感じですが、以下の中国のタオバオの商品紹介ページを見ると、一応TB-FMAのヘルメットはCEマークもつけているようです(ただし、新製品らしい上記のTB1307の表記は無い模様)。
タオバオでも同様の商品は山ほど売っているのですが、意外とちゃんとこういうのを表記しているところは多くないです(中国の場合、表示してるだけで実際は・・・ということも多々あったりもあるけど)。

このオレンジヘルメットを最初に見つけたのは中国のタオバオなので、タオバオの方で見つけた上記と全く同じオレンジヘルメットのリンクも一応貼っておきます。ただし、タオバオの商品ページはアカウントを持ってないとたぶん表示できませんが。

FMA户外头盔 洛威迅头盔 可调节悬挂 B款 TB1307B
https://item.taobao.com/item.htm?spm=a1z2k.11010449.931864.2.6a83509dbmEEfZ&scm=1007.13982.82927.0&id=581197555520

このページの最後尾にCEマークについて記載があり、掲示しているの以下のとおり。

EN812 Industrial safety helmet(anti-collision cap). 工業用安全ヘルメット(対衝突帽)。

EN1385 Helmets for canoeing and water sports.(カヌー及び水上スポーツ用ヘルメット)

EN12492 Mountaineering equipment.Mountaineering helmet.(登山設備、登山ヘルメット)

検査機関は中国の天海検測認証機構(TIANHAI TESTING AND CERTIFICATION BODIES。https://en.tianhaitest.com/)だそうですが、検索の仕方が悪いのか、本当に登録してるのか検索結果には出てきません。

気になる人はこの商品もCEマークを付けられるテストをしているのか、メーカ(TB-FMAの会社)に直接聞いてみてください。

以下、今回見つけたオレンジヘルメットついてもう少し詳しく書きます。
市場には同様のデザインがある中で、ABS樹脂を厚くしたりして、重さだけでも軍用と同じ重さにしたモデルなど、ヘルメットとして使うには全般的に重い商品が多い中、このFMAブランドでかつオレンジもあるヘルメットのラインナップに関しては、類似同様の商品の中ではかなり軽量な方だったり、快適性を上げたり、スポーツ用としても売りたい感じに見えました。

ベンチレーションの穴もあったり、重さが520gと似たような形状のモデルの中では比較的軽く作ってあったり、このモデルだけスポーツ用ヘルメットの内側に使われているような発泡スチロールっぽい保護材が全体に入れてあったり、クッションも吸汗性や快適性が高いものになっていたりです。

TB-FMA TB1307Bの内側(クリックで拡大可)


色によって値段が違い、オレンジは395元(6300円弱)。
タオバオで買う場合は、ここに日本への転送送料を入れても7500円くらいで済みそう。
2019年7月末時点だと頭位61cm以内まで大丈夫なサイズとのことだが、タオバオで買った人のコメント(中国語)だと頭位57cm以上くらいの人が付けると見た目がいまいちになるとのこと。
ただ、装着してる写真もがアップされていて、拡大すると耳元が広く空いてる感じなのは、このタイプのヘルメットのいいところだなと思った。

AとかBとか商品名についているのは、細かい内容の違いでAバージョンで後頭部のダイヤル型締め付け具など後頭部を締めるベルトそのものが「無い」タイプで(一部訂正しました)、Bバージョンは後頭部の締め付け調整ダイヤルが「有る」バージョンだそう(なので、Bの方が値段も高い)。
個人的には頭部への固定に関わるので、締め付けベルトがあるタイプの方がお勧め。

一応、代理店等が違うのかもしれませんが、天猫にもFMAのサイトがありましたのでURLを貼っておきます(商品の取り扱い内容や価格が微妙に違います。ちなみに返品も含めて細かい対応を期待できるのは天猫の方のサイト)。
https://tb-fma.tmall.com/

上にも書いたように、この手のヘルメットはABSを使っているものが多く、ABSの場合、3年程度を目安に更新が必要になるようです(日陰においておいたら、もう少しダイジョブそうだけど・・・専門じゃないのでわかりません。日本のヘルメットメーカのサイトを見てると書いてあることが多いので、一応書いておきます。防災用ヘルメットとして、気温とか紫外線が当たらないように非常時まで保管・管理されてるものは6年とからしいけど、狩猟で使う場合、外で使うものだし・・・)。

なので、更新頻度も考えて、もう少し安いものにしたいなということとと、ヘルメットの大きな穴が無い方が尖った枝にも安全かな~(藪などを通るとどうしても枝はひっかかる。自然のものなので斜めに突き出てたり、折れて先が尖ってたりするし)ということと、電子イヤーマフを付けやすくするためや、クッションがあまりミッチリと入って無い方が汚れても洗いやすいかなという事等を考慮して、同じくFMAで扱っている maritimeという種類の形状のヘルメットも検討しましたが、上記のオレンジヘルメットより重さが重くて770gあるのと、オレンジ色がなかったので保留中です(空色っぽいのがあるので、それにしようかとも考えた。色は最悪、ヘルメットにマジックテープをつけて、その上からオレンジの布を貼ってもいいかなと・・・)。

いろいろと調べていくと、このオレンジヘルメットと同じような形状で、日本でもTEAMWENDYというブランドのオレンジヘルメットが売ってたりしますが、これまた本気?のお値段で5万円~くらいしたりするので、個人的にはちょっと無理かなという感じ。
(射撃場に高級車で来てペラッチとか持っていらっしゃる方なら、ポテチとか買う感じだと思いますが・・)

ただ、モノタロウとかでも売っており、日本での入手性はいいです。
あと、各種認証をちゃんと取ってるちゃんとしたヘルメットっぽいです(たぶん)。

というわけで、あんなこんな考え中。
とりあえず、家の防災ヘルメットがもう使用推奨期限が切れて、大幅に超過して6年くらい経ってるなぁと考えて、こちらの更新を言い訳にして、ミドリ安全の工事用ヘルメットも注文したりして見て、お茶を濁している最中です。

ミドリ安全 軽量ヘルメット SC-LMV RA α オレンジ
https://ec.midori-anzen.com/shop/g/g4001736009/

これはただの工事用ヘルメット。形はMP型というやつです。
家にある防災ヘルメットはもう少しひさし(ツバ)が大きいアメリカンタイプ型で、試しに家にある古い方を被って銃を構えてみましたが、スコープを覗くのにひさしが邪魔だったため、今回はMP型にしてみました(いや、防災のためなんですけどね・・・うん、その割に長持ちしそうだけど電気には無力なFRP製を選んだり・・・うん)。

まだ、狩猟に使うかはわかりませんが、まあ、防災用のヘルメットは更新しないとダメなので・・・(いいわけ。うん)。

これが届いたら、まず試してみて、ダメそうなら、上に紹介したタクティカルタイプのヘルメットも検討しようかなという感じです。
ただ、軽さは圧倒的に工事用ヘルメットですね。

今回買ったのも重さ360gで、タクティカルタイプのヘルメットと比べて200g~400g以上くらい軽い。
(2019年7月中旬 追記:2週間かかりましたが届きました。実測で372g。とても軽い。ツバがスコープにかからない。ただし、被ると昭和の雰囲気満載。)

しかも適当な軍用レプリカヘルメットと違って、天下のミドリ安全
各種安全試験は確実にやっていることを期待できるし・・・。
お値段もリーズナブル(このヘルメットは2516円、送料400円くらい。)だし。

ヘルメットは一度買ったら一生使えるわけではなく、紫外線などで劣化するため、例えばABSは3年、FRPは5年が目安と言われていますから、おサイフに優しいヘルメットがいいし。

というわけで、調べたことを雑多に並べてみました。

ほんとは猟友会公認ヘルメットとかあるといいんですが・・・・ベストや帽子からの使い勝手や耐久性を考えると期待できないし・・・。