とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

レーザーレンジファインダ(測距計)。角度、速度も計測可。

距離だけでなく、角度、速度も計測可能なレーザーレンジファインダをAliexpressで買ってみた。
結論から書くと、そこそこ使えそう。
価格は送料込みで約73USドル。8200円ほど。防水機能はない。
→ 販売ページでの宣伝では防水防塵機能は IP54になっていた(2018年4月)。

購入したのはこちらの商品。
Vchon 600m-1200m Multifunction 6x Laser Range Finder Monocular Telescope Angle Hunting Distance Camo Rangefinder Free shipping


最初はニコンの一番安い機種を買おうと思ったが、 角度も測れて(速度も測れるようだが、試してない)このお値段なので試してみることにした。



さて、この測距計。Vchonというブランドで売っているが、

箱にはMULTIFUNCTION LASER RANGE FINDERとあり、あちこちで色などを多少変えながら別ブランド名で販売されているという中国製でよくありがちな製品。
そもそも製品にも、LIONS W600とある。シールを貼り変えるだけで他ブランドに変身する感じの製品。

中国のタオバオでも比較的、コメント欄の評価が良かったので買ってみた。
3万円程度の双眼鏡しかもっていないが、 これと比べて多少レンズはくすんで見えるけど、屋外だと思ったよりかなり綺麗に見えている。距離も誤差は多少あってもだいたいの距離は合ってる感じで、獲物や的までのだいたいの距離を測ってからの射撃には使えそう。

今回購入したバージョンは、Vchon 600Aというもので、距離だけでなく、角度や速度も表示されるバージョン。
距離としては600メートルまで計測できることになっている。
販売元には他にはそれぞれ1000、1200、1500メートルまで計れるバージョンもあった。
マニュアルを見ると、2000、2500、3000メートルまで計れるモデルもあるようだ。
(2018年5月時点で、上の方のリンク先では1200メートルまで対応のものが扱われている)

箱にはWifiBluetoothが使えるようなマークがついていたが、そこはノーブランド中国製。
例え高級バージョンでついていても、ついてない安価なバージョンの機種の箱もそのまんま表示は変えない。

電池はカメラなどで使われるCR2リチウム電池を使用する。
付属してきたのは、Doublepow 倍量というブランドのCR2リチウムイオン充電池(表記では3V、900mAh)が1個と充電器。



その他についてきたのは、ベルトに着けられるケース、ストラップ、レンズを拭く布、説明書と保証書。

使い方は簡単でのぞいて電源ボタンを押すだけ。
複数のモードがあるようだが、まだ使い方がよくわかっていない。
モードは電源兼計測開始ボタンと並んで配置されたMODEボタンで切り替えられる。

電源ボタンを1回押すとレンズ内の液晶が表示されて、 目標に向けてもう1回押すと距離などがレンズ内のレティクル周辺に表示される。
電池残量が少なかったり、金属表面に計測レーザが斜め入射してるような状況の場合はうまく計測できない(何も表示されなかったり)。
数十秒くらいで自動的に電源が切れる省エネ設計。
マニュアルの表記だと1回の充電で常温で5000回くらいは計測できるようだ。

また、ガラス越し(我が家のペアガラス)で外を見たりするとガラスまでの距離しかでない(レーザがガラスで反射してると思われる)。
これはレーザの波長などによるもので、この機器特有のものではないと思われる。
レーザの波長は、説明書(英語と中国語のみ)によると、905nmの赤外線レーザのようだ。

ピントというか、視力に合わせて接眼レンズ側を多少回して調整できるが、根本的にはフォーカスフリーであり、近距離は人間の視力を使ってピントが合う感じ。

なので、5メートル未満程度の近距離がよく見えるように合わせると遠距離とレティクルがぼやける。
一応、3メートル未満の距離も測れるが、基本的には5メートル以上で使うものだと思われる。
これ以上の距離だと一度、接眼レンズを合わせたあとはレティクルも景色も見える。

スマホで無理やり取ったレティクルは以下の通り。
電源が入っていない状態の表示。

上下が切れてるのや対象がぼやけているのは、室内の壁に向けて撮った上に、写真の撮り方が下手なだけで、実際はちゃんと丸く見える。
ただ、本体を水平にしてもレティクルは微妙に傾いてる気がする。 その辺はご愛敬。

 


この真ん中のレティクルに合わせてから電源ボタンを押すと、うまく計測できれば十字マークが出て距離や角度が表示される。

ちなみに、レーザなので雨や霧など水分の影響は受けると思うが、薄暮~夜間の暗くなった状況でも距離は(明るいと)自宅から見えるマンションの400メートルくらいの距離は測れた。
ただし、液晶にバックライトがあるわけではないので、表示は見づらくなる。

このモデル(600A)の場合、モードは4つあり、
モード1: 液晶上方に俯角、下方に直線距離。
モード2: 液晶上方に水平距離、下方に直線距離。
モード3: 液晶上方に垂直高さ、下方に直線距離。
モード4: 液晶下方に速度表示。
 ※マニュアルに注釈表記があり、1500メートル以上計測できるモデルでは、速度計測機能は無いと記載あり。


その他の写真は以下に。


写真右側が接眼レンズ、左が対物側。
本体のはABSかな?緑色の樹脂でコーティングはされていないが、凹凸があって滑り止めになっている。

左右の黒い部分も樹脂製で、接眼レンズとなどフチの部分の一部にうっすら滑り止めのゴムっぽいコーティングがしてある感じもする。
ただ、ごく薄いのでもし将来、加水分解しても簡単に拭きとれそう。 そもそもそこまで壊れないで持つのかどうか不明。



下側のボタンが電源ボタン、上側がモードボタン。ボタンはゴム製。


6x22 7.5'という表記がある。 重さ223gの6倍の単眼鏡としても使えなくもない。
この接眼レンズ部分で視度の調整ができる。電池蓋っぽい左右の穴はストラップを通せる穴で電池を入れる場所は本体の底面にある。


対物レンズ側。下がレーザの反射を受ける側?
上は単眼鏡として機能する。



下が電池蓋。タブを起こして回転して外す。
日本製みたいに電池の向きを間違えないようには作っていないので、電池の向きはよく注意して入れる必要がある。
上の金色部分は三脚穴。




以下、マニュアル表記上のスペック。
 あくまで表記上なので、距離によって、もっと大きい誤差などあると思います。
そういうのは中国製ノーブランドにありがちです。

こういうのに妥協できない場合は日本の大手メーカのものを強くお勧めします。

測距距離: 600m (今回購入した商品の場合)
測距精度:±1メートル
角度測定範囲:-60度~+60度
速度測定範囲:20~300km/h
レーザ波長: 905nm
倍率: 6倍
ひとみ径: 3.7mm
対物レンズ口径: 22mm
視野角: 7.5度
電池サイズ: CR2、3V
本体重さ: 223g
本体サイズ: 127mm x 80mm x 43mm
動作温度: -10℃~50℃

製品型番の最後のアルファベットによる機能の違い。
S:距離、速度。
A:距離、角度、高さ、速度。
G:距離、フラッグ固定(ゴルフなど)、速度。
AG:距離、フラッグ固定、傾斜による距離修正機能(どういう機能かよくわかりません)。

一応、反射面の面積は 2メートル四方必要とありますが、カラスや山の中で20-30cmくらいの幅の特定の木の幹までの距離などでも測れている感じです。

あとは使い物になるかどうかは実際に狩猟に持って行って使ってみます。


2017/11/25追記:
猟期が始まりました。
まだ獲れてはいないのですが、銃を持たない下見でヤマドリ等を見かけて距離を測ったところ15.4Mなどと出て、便利だなと思いました。
距離感を体で覚えるまでは使おうと思います。