とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

タヌキ肉などにも応用できるかも。犬肉の臭い消し方法。

犬肉の臭い消し方法。タヌキなどにも応用できるかも。

ハンターの話をネットで見ていると、タヌキ(の肉)には皆さん苦戦されているようです。
私はまだ食べたことがないので、わかりませんが・・・。

犬科であるタヌキなど臭いと言われる肉は、毛皮で使ってもらえればまだしも、たいていは駆除されてもそのまま埋められたり、ただ捨てられることが多いようです。
しかし、殺したからには有効利用できないものかと考えました。

ちなみに、食べた人によればタヌキの肉の臭みは「洗ってない犬小屋のような強烈な臭いが口の中に広がる」そうで、あまりの臭みに食べきれないそうです。

そこで、私は考えました。
中国や朝鮮半島では犬肉を食べるところもあり、愛犬家が多いハンターさんにすら言いづらい話ですが、私も中国で朝鮮族が経営するお店に行ったりした時に食したことがあります。

中国に行って初めて食べました。これを日本で、または中国においても日本人同士で話すと愛犬家でなくても非国民呼ばわりされることがあります。
実家でも犬を飼っていますから実親からも苦情を言われました・・・。
しかし・・

それはそれ、これはこれ」(開き直り)

さて、実体験に基づく犬肉料理についての感想ですが、肉の臭みについては下手な人が見よう見まねで作ったような料理は臭みが強くて食べきれません。
焼肉っぽい料理で食べた時に経験しました。

ニオイですが、まさに洗ってない犬と同じ匂いがします(「犬小屋」ではなく本体の臭い)。
まさに「犬くさい」です。口の中も鼻の奥も犬くさくなります。
実家で飼っていた犬の体から出る臭いと同じ臭いでした。
結構、食べるのが辛いです。

逆に朝鮮族の上手なコックが調理したものは、ほとんど犬臭さはありませんでした。
犬肉と言われないとわからないかもしれないくらいです。

朝鮮族が調理したものは、香辛料(唐辛子など)や味噌などで非常に辛く味付けされたスープで食べることが多く、非常に体が温まってきます。
辛すぎるために、一度、辛さを薄めたものを作ってもらった時には犬臭さを感じたので、辛みというか唐辛子などの香辛料もポイントなのかもしれません。
この後に翻訳した犬肉の臭み消しの方法にもそういう感じの話が出てくる部分があります。

先にも書いたように「洗ってない犬小屋の臭いがする」というタヌキなどにも応用できる気がしますので、知識や経験が無駄にならないように書いていきます。

それでは以下、お待ちかね?。
中国のネットで見つけてきた犬肉の臭み取りの方法です。

日本で手に入る材料では実現が難しいかもしれない調味料もありますが、そのまま訳します。手法として「こうやっているのか」というのがわかれば、似たような別の手法や調味料を使って犬系以外の他の動物の臭み取りにも利用できるかもしれません。

私も訳しただけで試したわけではないので、タヌキが手に入ったら試してみたいと思います。

訳は全て私が訳した拙いもので、間違いがあればすみません。
下記は30分程度検索して探したもので、上記に書いた朝鮮族の犬肉スープの調理法はまだ見つけてませんので、中国人が行っている臭み取りの方法です。

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http://www.mama.cn/z/art/134092/
1.広東人が最も使う犬肉の臭み取り方法。
陳皮、老姜、禾桿草を使う。
まず始めに稲わら(禾桿草)に火をつけて皮の表面の毛を焼く。これにより毛を焼くだけでなく、取り除けない部分の異臭も取り去ることができる。
それから煮る時に陳皮と老姜を入れる。
これが広東人が最も使う犬肉の臭い消し方法である(訳注:本当かどうかは不明)。

※陳皮について。
陳皮は成熟したウンシュウミカン(要するによく売ってる蜜柑)やマンダリンオレンジの皮を干したものだそうで、
陳皮の「陳」の字は「古い」という意味があるとのこと。
陳皮=古い皮ということのようです。
皮を陰干しして1年以上たったものが生薬として利用される模様。

※老姜について。
老姜は干姜とも呼ばれ、干した生姜のことのようです。


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2.白酒に浸す方法。
白酒と生姜のかけらを準備する。
犬肉を洗った後に小さく切りわけ、白酒に生姜を入れた中に犬肉を入れて、何度も揉む。それから白酒を水で薄めて犬肉を浸す。
1~2時間置いたら犬肉を水で洗い、鍋で炒めて水分を飛ばし、そのまま調理する。
これで犬肉の臭みを大幅に減らすことができる。

※白酒について。
コーリャンなどを原料に作った蒸留酒で、日本ではパイチュウなどと言われています。
実際の標準中国語の発音に近いものだと「バイジウ」になります。
30-40度以上あるような強い透明のお酒です。
高いものは香りもいいです。

比較的中国で安価に売られていて有名な名前のものでは、二鍋頭(あるぐぉとう)という銘柄があります。度数56度だそうです。

高くて有名なのだと茅台酒(まおたいじう)があります。
地酒のように地域ごとに作ってるものがあり、無名でも蔵元で買って飲むと美味しいものは香りもよくすごくおいしいです。
日本ではあまり種類が無いと思われていますが、かなりの種類があります。


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3.ビールで臭みを取る方法。
ビールを2瓶用意する。
皮が付いたままの犬肉を洗い、ビールに3時間漬ける。
この方法だけでは犬肉の臭みが取れるだけでなく、肉質も変化して美味しくなり、表面がツヤツヤになる。


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http://www.haocai777.com/Article/ruchu/7071.html
犬肉の臭みを取る方法6つ。

1.「朝鮮犬味噌」で臭みを取る方法。
朝鮮犬味噌は自家製の干した味噌に「山蘇子」、粗挽きの唐辛子、犬の脂、犬肉を加えてスープにする。
特徴は味噌の香りと辛味が突出している。
最も鍵となる材料が「山蘇子」で、この植物は独特の辛味を持っており、犬肉の臭みを取る作用が強まる。

※山蘇子について。
学術名は「Phlomis um brosa Turcz」というシソ科の植物のようです。
これの葉や根を使うようですが、中国のサイトで「山苏子」(中国語簡体字)で画像検索すると紫色の花をつけた植物の写真が大量にでてきますが詳細不明です。
漢方薬、生薬のようで、辛味があり、体が温まる作用があるようです。
シソ?エゴマ?で代用できるのかどうか?という感じです。

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2.「広東の三つの宝」で臭みを取る方法。
※先に書いた陳皮、老姜、禾桿草(稲わら)を使う方法なので詳細省きます。
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3.白酒に漬ける方法。
※これも上で訳したのと同じ内容なので詳細省略。
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4.ビールを使う方法。
(※上で訳した内容と少し違いますので訳します)
皮を取った5kgの犬肉を綺麗に洗い、ビール2瓶分を入れて3時間漬ける。
これにより肉質がおいしくなり、表面も光る。
最も適合する調理法は手で裂いた犬肉を(麻辣=花椒、唐辛子、辛みそ、紅油などで)辛い味付けにすることである。

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5.「香辛料水」を使う方法。
水5リットル(5kg)に花椒500g、ローリエ100g、クローブ50g、ローズマリー50g、長ネギ150g、生姜150gを加え中火で沸騰させる。
これを冷ましたものに犬肉を加えて2時間漬ける。

香辛料水を作る場合の注意点は、八角、シナモン、ソウズク(ショウガの仲間?学術名:amomum globosum loureiro)、カルダモンなどを入れないこと。
これらの香料は皮が厚く、犬肉を漬ける時に香りが出ないからである。ただし、料理する時に加熱して材料を煮込む場合には適用できる。

この鍋に作った「香辛料水」は3回は使うことができるが、毎回、漬ける犬肉の量は減らしていき、漬け置く時間も例えば「今回、3時間漬けたなら次回は5時間漬ける」のように増やしていく必要がある。
この方法により肉質が香りよく柔らかく(?)なる。
最も適合する調理法は手で裂いた犬肉を(香辣=チリソースやタバスコ、唐辛子、胡椒などで?)ピリ辛の味付けにすることである。

花椒について。
山椒の仲間ですが、日本のとは味が違います。香りがあり辛いです。
中華食材店などで「花椒」として売っています。
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6.甘酒を使う方法。
(よく放血して)皮を取り除いた犬肉5kgを、老東酒(米を自家発酵させて作った甘酒に似ている)100gを使って1時間漬ければOK。
(※訳注:犬肉の量に対して酒の量が少なすぎる気がする。実際はもっと多く使う?)

この方法で漬けた犬肉は甘く香りがよくなり、柔らかくなる。
最も適合する調理法は広東犬肉白濁スープ(鶏、アヒルのガラ/豚骨/豚の足/豚の蹄/豚の胃などを使った白いスープ)であり、米のお酒の自然な甘みがある。

この方法で臭みを取り除く場合に最も良いのは自家醸造の米の酒を使うことである。
市販の米の酒は水分が非常に多く混ぜものや偽物が多いからである。

この方法で臭みを取る場合の注意点として、犬を屠殺した後、鍋には犬の血液を入れないこと(放血をきちんとする)。なぜなら、この方法で臭みを取る処理をすると肉質が非常に引き締まるので、後から再度ビールや香辛料水等を使って臭みを取ろうとしても、ビール等は肉には染み込まず、また血液の臭みも犬肉からは出てこなくなるからである。

※白濁スープについて。
(訳注:原文にある「奶汤」(ないたん、名前だけ見ると牛乳のスープかと思いますが違うようです)
以下の作り方を見ると、鳥ガラや豚骨スープのようです)
http://baike.baidu.com/view/520080.htm
それぞれの材料(鳥ガラ、豚骨など)を水で何度もよく洗った後に、強火で沸騰させたお湯に全ての材料を入れて湯通しして血の臭みを取り除く、取り出した材料は洗う。
次に大鍋に材料と水を入れて強火で沸騰させ、アクを取る。
潰した?生姜、縛ったネギ、料理酒を加え蓋をして長時間強火で煮込むと乳白色のスープになり、完成。
新鮮で異常な臭いがしない月齢を重ねた雌鶏、アヒル等を使う。
豚の胃を使う場合は異臭がするものは使わない。
スープを作る場合は強火か中火を用いて鍋の中が絶えず沸騰した状態を保つ。
水は最初に入れたら途中では足さない。
完成したスープは料理に使う場合になってから塩やその他の調味料を加える。


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http://iask.sina.com.cn/b/vJUKAiOl7.html
方法1:
一般的に犬肉は強い臭みがあり、料理酒、生姜、塩少々を加えて生の犬肉を漬けるか、或いは水に数時間浸す(訳注:後者の水に浸す方法はお勧めしないと注釈がある)。
これらの処理をした後に、沸騰したお湯に長ネギ、生姜、花椒、料理酒を加えて犬肉を湯通しした後に取り出し、豆板醤(トウバンジャン)など香りが濃い調味料を使って高い温度で油で炒めた後、水を加えて「とろ火」で煮込む。

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方法2:
お酢に漬けるか、料理酒にニンニク、唐辛子を加えたものに漬けて臭みを流す。

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方法3:
犬肉の臭みをまとめると、血の臭み、肉の臭み、渋みの臭み(?)である。
血の臭みを取る:
水が透明になるまで綺麗な水につける。血が多く残っていると漬け込む工程でも味に影響が出て、使う調味料を増やしてもあまり臭みを取り除くことができない。

肉の臭みを取る:
肉が臭みを持っているので、まず薄い塩水に数時間漬けてから人肌から40度くらいのお湯で数回洗い、それから漬け込む。
漬け込む時には少し辛味や長ネギ、生姜、ニンニク、料理酒、草果粉(ショウガ科の植物を乾燥させて粉にしたもの)を加える。

渋みの臭み(?)を取る:
漬け込む時にパセリ、玉ねぎ、酒、粗糖(黒砂糖など)等を加えると渋みの臭みが除去できるか軽減できる。
草果が犬肉の臭みを取る鍵となる。

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https://zhidao.baidu.com/question/2205385806825853508.html?qbl=relate_question_0&word=%B9%B7%C8%E2%20%D0%C8%CE%B6
その1:
鍋に入れる前に、肉の血液が流れ出るまで冷水に数時間浸す。

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その2:
犬肉にレモンの葉、八角を加えて臭みを取る。

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以上、今のところ見つけたものをダラダラと訳しました。
他に見つけたらこれより上に追記するかもしれません。

最後に蛇足ですが、中国と言っても広いので地域により、民族により、食文化が日本とはとても比べられないくらいバリエーションが多く、全体としては犬や猫など、食用にすると世界的に叩かれがちな動物を食べる地域はごく少ないという話は書いておきます。

例えば中国と言えば餃子と思っている日本人はとても多いですが、餃子は基本的には北方に多い食文化であって、南方の地域の人は自分で作れずに店に行ったり、家で冷凍水餃子を買ってきて食べる人も多いです。
その餃子も食べる地域でも水餃子が多い地域、蒸し餃子が多い地域などと分かれます。
ですから、日本から焼き餃子の店が北方に進出した時はすぐにうまくいかず、香港や上海など南方に進出したお店は成功したりしました。
北方では焼き餃子は鍋貼(ぐぉてぃえ/アル化音を付けて、ぐぉてぃあぁる)などと言われ、日本では棒餃子などとして売られていることがあります。

ワンタンや小籠包は北の人で作れる人はあまりいません。
ここ数年は特に、以前とは比べられないくらいに東西南北と海外まで含めて人や文化が行き来して交わるようになったので、これから将来はわかりませんが、少なくとも数年より前の時点でもそうでした。

お茶も東北、北方地域はジャスミン茶をよく飲みますが上海など華東あたりはジャスミン茶ほとんど飲みません。華東あたりは緑茶が多いです(龍井茶などが有名)。
さらに南方に行くと地域ごとにウーロン茶やプーアル茶をよく飲んでいます。(上海より南方はあまり詳しくありません)。麦茶は全国的にあちこちで見かけました。

ここ数年は物流網が全国隅々まで伸びてよくなったので、北方にいても南方の良いお茶がタオバオなどで簡単に手に入るようになっていますが、15年近く前は食品だけでなく書籍や日用品ですらその地域で作ったり、生産したもの以外は簡単には買えませんし、あまり売っていませんでした。
北京あたりでしか売っていない本を北京まで買いに行ったこともあります。

そんな具合の話なので今回のネタも
「"中国人"は犬肉を食べる!」
とは一般化できないのです。広い国です。念のため補足しておきます。