とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

一応、初出猟。秋の台風の余波で狩猟にならず(2019年12月)

2019年12月某日
初出猟。

先日下見した状況から、シカの痕跡がありシカに出会う確率が高そうな場所周辺の林道を目指す。

9時30分くらいに到着。早起きして家のもろもろをやってから来るとこの時間。

銃と弾(許可証類は言うまでもなく)は持って行ったが、まずは下見と周辺の安全確認が主体で目的の場所周辺から山を登るつもりだった。

本日の入山地点より北に1kmほどの場所でシカの足跡やフンを見たので、確率が高そうな地域へ、南側から尾根にのぼって尾根沿いにいく予定・・・だったのだが、結論から書くと狩猟にならず。

朝飯を食べてなかったので車の中で飯。
10か月ぶりの狩猟でもたもた用意してる間に10時になる。

出発してすぐ、これから向かう北西の方角で銃声。
比較的近い。
鹿がいても逃げてしまってダメかも。

というか、ここは他のハンターと重なって事故になりそうなので次回から場所を変えることも検討。

ただ、同じ林道(行き止まり)では車はおらず、人が入った形跡(足跡など)もないので、別ルートだと思われた(前回下見した場所あたりからか?)。

林道わきのスペースに車を止め、すぐ近くから山に入ろうとするも、台風19号などの被害のためと思われる倒木がひどく、山に入れる場所が限られる。

まず、車の近くから入ったが10メートルも行かないうちに絡みあった倒木と水が流れて崩れた後があり、進むのを躊躇し一旦戻る。

ぱっと見、暗い林を外から見ると行けるかな?と思うのだが、実際に入ってみると、むむむ、という感じ。

台風の風が吹きつけた側の斜面の被害が酷そうなので、その反対側から登るのが、まだマシなのかも。次回への教訓。

同じ付近でも前回下見した北側から見た斜面はここまでではなかったので、同じくらいかと思ったら全然状況が違っていた。

3か所くらいで入山を試み、少し入ってはちょっと無理そうと思って戻り・・・さらに沢沿いに進んでみるとなんとか入れそうな場所があり、山に入ってみたのだが・・・。

鹿のふんや足跡も結構あるし、鮮度も新鮮でごく最近、水も飲みに来てると思われる雰囲気。
イノシシっぽい糞もある。
イノシシもいる場所で狩猟をするのは今季が初めて。

しかし、そもそもが全般的に倒木と藪が濃くて、尾根どころか、まずは(楽に)登れそうな場所を探す感じ。
昨年までの針葉樹主体でよく手入れされた場所や伐採地と比べると進むのに大苦戦。
倒木をくぐるにもバックパックが邪魔過ぎた。

倒木やらを伐採しながら進むわけにもいかず、木同士が不安定にのっかってるだけとかのもあり、いつ崩れてもおかしくないのもあり。掴んでひっぱると少し動くのとかもあり。携帯も圏外で崩れた木に埋まったら怖いなと思い、無理はしないことにする。

倒れているのは針葉樹が多いが、倒れて無くても土砂崩れなどがあちこちにあり、
土も柔らかく、最近、雨も多かったためか地面が水を吸っていて、なだらかな場所は湿地帯のようになってる場所もあり、そういう場所は足がめり込む。

忍ぶためにトレッキングシューズにしたが、土に靴がめり込んで水がしみ出てくる場所も歩くことになったため、スパイク長靴にすればよかったと後悔(持参しなかった)。

歩きながらというか、またぎながらorくぐりながら、観察しつつ進もうとするも苦戦。
バックパックが超邪魔。

次回はもう、これら障害物をいくつも超える/くぐる前提で荷物を相当軽くして、ウエストバッグ的な感じで行動しやすくしないとダメそうと思う。

ただ、どっちにしても運び出しも考えると、こうやってあまりに障害物が多い所は最初からやめることになる。
山の中のこれらの倒木やら岩やらを片づけるのにどのくらいかかるんだろう・・・などと考えながら歩く、またぐ、くぐる。

斜面も泥濘が多く、足場が非常に不安定。登ろうとするがすぐにずり落ちる。
銃を持って重い荷物では厳しいので、急登を登るのは断念。

別の場所をまた下見しつつ探っていくしかない。
とにかく来てみないとこういう細かい情報もわからない。

地図で等高線を見ながら、傾斜が緩い場所を探して移動しつつ、尾根まで登るのを試みるが、斜面が緩くて登れそうなところに来るとまた結構な倒木で登れない(登る気が起きない)。
車から片道750m進んだところで時間はすでに11時50分。

この先も倒木と藪で進行が困難そうだし、昼になったので車に戻り、本日の狩猟は終了。
獣道もこれらの倒木や土砂崩れの影響を受けており、幾重もの倒木が絡みあって通れない場所を迂回して傾斜がよりきつい斜面に回り込んで登ったりしてる足跡がある。

足跡が滑って直線に溝が掘られたりして複数の動物が滑りながらも上がって通行しているような場所が何か所か見かける。
しかも新しい。
動物も台風後の荒れた山の移動は苦労してるようにも見える。

先日の下見では北側に痕跡が多いと思っていたが、実際に山に入ってみると、南側など台風の風が当たった場所が倒木で通れなかったり、けもの道が寸断されて通行が大変で被害が少ない北側により多く下りてきてるのかもなどと適当なことを考えてみたり。

12時すぎに車に戻り、ダニを落としたり、服をゴミ袋にいれて着替え、銃も分解して
いつでも帰宅できるようにして午後は下見モード。

昼飯を食べた後は、目星をつけていたがまだ見ていない少し離れた場所の林道に入る。
ポツンと一軒家ではないが、崩落しそうな(先日の台風でこうなったのかも)林道の先の結構な奥にも民家があり、獣除けの柵や網が敷地を囲んである。

林道を進むと通行止めの看板があり、手前で林道わきのスペースに車を停め、
当然ながら分解した銃と弾は車に置いていけないので担ぐ。

数百mほど徒歩で入るも林道上が完全に埋まる土砂崩れで通れなかった。その手前も倒木があり、くぐったりしながら進んできたが、土砂崩れ部分は徒歩でも危険で無理そう。

15時近くになり、山の中もだいぶ暗くなったので撤収。
都内は年末渋滞。
行きも帰りも往復とも渋滞での運転は山を歩くより疲れる。