とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

ガンロッカーを、「ちょっとスマートなガンロッカー」にしてみる(2020年6月)

コロナ禍の中で射撃にも行けないうちに、もう6月。
そう、梅雨です。
湿気は鉄砲の敵です(ステンレスなマリーンモデルとか除く)。
 
新品の銃は錆止めをしてあって、少し錆びにくいですが、やっぱり錆ます。
古い銃は錆止めのコーティングとかも落ちてて、すぐ錆ます。
サビるんです。
 
まあ、こまめにガンロッカーから銃を出して、油をさせって話なんですが、忙しい時期はそうも行かないこともあります。
 
というわけで、銃に影響を与えるガンロッカー内の湿度と温度を遠隔でモニターし、ただのガンロッカーを「ちょっとスマートなガンロッカー」にしようというのが今回のメモです。
 
実は電子工作とかもやらなくもないので、家にもDHT11とかの温湿度センサーやArduinoなど制御するものもあるのですが、育児に追われて体力と気力が・・・。
 
というわけで、できるだけ楽をしようと使用したのは以下の機材とスマホなど。
 

SwitchBot スイッチボット スマートホーム 学習リモコン

  
SwitchBot スイッチボット デジタル 温湿度計
 
スイッチボット(SwitchBot)というスマート家電用学習リモコン兼スイッチボットの関連機器をまとめてコントロールするためのハブと、ハブからもコントール可能なスイッチボットのデジタル温湿度計になります。
 
ここからは、ガンロッカーをちょっとスマートなガンロッカーにするまでの流れ。
 
1.SwitchBot Hubを買う。
 (無くても動かなくはないが、それほどスマートではなくなる。SwitchBotはSwitchBot Hubという赤外線万能リモコン兼bluetoothなどでSwitchBot関連端末を制御する仕組みなので、今回の例でいうと温湿度計単体だと遠隔からは制御や数値を見られない)。
 
2.SwitchBot 温湿度計も買う。
 (今回はこれがメイン)。
 
3.スマホにSwitchBotアプリをインストールして、SwitchBot Hubを無線LAN経由等で接続する。
 
4.SwitchBot HubやスマホとSwitchBot温湿度計を接続する。
 
5.SwitchBot温湿度計をガンロッカーのドア内側の通気口付近に貼り付ける。
  ※温湿度計からのBluetoothの電波が通気口から外に出て、SwitchBot Hubにデータを送信できるようにしやすくするため。
   SwitchBotの温湿度計は本体内部の裏側に磁石が内蔵されていますが、そんなに強力な磁力ではないので、適宜、テープで補強するなどしてもいいかもしれません。
当方の環境では大丈夫そうです。
ガンロッカーの外側から見た通気口
装弾ロッカーは通気口がなかったけど、温湿度計が動くかは未テスト。


通気口を下から見た図。通気口からこじ開けられないように、
ちゃんと内側から補強してるんですね。

こんな感じで貼り付けてます。
磁石でペタっ。簡単。
6.Switch Bot ハブをガンロッカーの近くに設置する。
 
 
 
雑な置き方ですが、テスト中なので・・
(そういうことにしておいてください)。

当方はHubをガンロッカーの横1.3m付近においてます(コンセントや部屋の配置、温湿度計との通信および、エアコンを制御する関係上)。
 
  ※Bluetoothの規格の1つであるBLE(Bluetooth Low Energy)はその名の通り出力を弱くして通信速度を遅くする代わりに、機器を省電力で長時間稼働できるというのが利点の1つですが、逆に言うと電波が遠くまで届きにくい仕組みなので、確実にデータを取得したい場合はSwitchBot Hubと同、温湿度計は比較的近くに置く必要があります。
障害物がない見通しで設置する場合は最大数m~50mくらいも可能ということですが、ガンロッカーという金属の箱に入れるためもあって、電波の飛距離はあまり期待できないということで、こういう設置方法にしています(まだテスト中)。
当初はガンロッカーの中にいれても通信できると思っていなかったのですが、動いてるのでそのままテスト運用開始。
 
7.完成。
  あとはスマホにインストールしたSwitchBotのアプリでスマートにガンロッカー内の温湿度を確認するだけ。
例え狩猟の最中だろうと、スマホの電波が入ればガンロッカーの温度と湿度はゲットできる。
 
以上、「ちょっとスマートなガンロッカー」にするまでの流れです。
 
あとは、「シーン」などの設定で、指定の温度や湿度になったらエアコンの除湿を動かすとかが可能になります。
また、SwitchBot Hubや無線LANおよびインターネットがつながってる環境であれば、外にいても確認したり、アラートを出すこともできます(一定湿度や温度またはその両方になったら警告を表示)。
スイッチボットのスマホアプリの画面。
右側がガンロッカーに設置した温湿度計からの温度と湿度。
履歴データ。
1時間、1日、1週間、1か月、1年などの温度と湿度の推移が見れますので、
ガンロッカーの温湿度対策などの参考にできます。
 
 
ちょっと補足。
・Alexaなどスマートスピーカーが無くてもSwitch Botは動きます(機器はスマホのアプリで制御するのでスマホは必須)。
 スマートスピーカーがあると、音声でもエアコンやテレビ等の家電を制御できます。
 
・Switch Botは日本の家電のリモコンだとプリセットというあらかじめ設定されているデータが少ないので、家電をいろいろと細かく制御したい向きにはあまりお勧めしませんが、エアコンの冷房や暖房、除湿を付けたりくらいは、手動で学習させると動きます。
 
スマホがBluetooth4.0以降で搭載されることがあるBluetooth Low Energy(BLE)に対応している場合は、温湿度計単体でもスマホと連携してデータを取得できますが、BLEは電波の飛距離が短いので、ガンロッカーの近くにいないと温湿度計との接続が切れます。
(つまり、あまりスマートではない)。
 
SwitchBotの温湿度計のいいところは、単4アルカリ乾電池2本で比較的長期間動くことと、乾電池を使うため発火などの可能性が低いということだと思います。
ガンロッカーをスマートにするのはいいですが、万一でも発火したりしたら大変ですからね。
 
ちなみに当方が使っているSwitch botハブは、上記のHub miniではなく、1世代前のHub Plusです。
 
SwitchBot Hub Plus
 
違いはHub Plus(旧型)の方がHub mini(新型)よりデザインがいまいちで、サイズが大きくて、電源がACアダプターで、LEDが派手に光る(初期設定はド派手な虹色レインボー。色を変えたり消すこともできます)。
でも、たまたまセールしてて3500円くらいだったんですよね。
温湿度計は1780円くらい。
 
Switch bot Hub mini と Hub plusの違い。
 
今回は「ちょっとスマート」なガンロッカーにするということだったので、複雑なことはしていませんが、
 
 
SwitchBot プラグ
 
SwitchBot スイッチ
 
などを使うと、リモコンに対応していない電気製品のスイッチを入れたりも可能になります。定時になったら電灯をつけるとかで防犯などにも使えるかもしれません。
 
当方もこれらの機器を利用して、換気口にコンピュータ用のファンをつけて、湿度が上昇したらガンロッカー内の空気を排気したりということができないか検討中です。
 
万一漏れても安全で再利用可能なシリカゲルを不織布とかにいれて、100均のケースに入れてガンロッカー内の湿気を取ることも考えたりしています。
シリカゲルは小分けされていない500g~1kgとかが1000円前後くらいでアマゾンやモノタロウ等で売っていますし。
個人的には万一、銃砲内にシリカゲルが落ちてもわかりやすいように、粒が大きめの色付きを買おうかと思っています。
 
さて、今回はSwitchBotシリーズを使用しましたが、同じようなスマート家電制御学習リモコン等はいろいろな会社から出ていますので、自分の用途にあった機器を購入してください。
 
以上、ガンロッカーをちょっとスマートにモニターしてみるというお話でした。
 
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2022/01/31追記:
 
もう1年半以上問題なく運用してます。
温湿度計の電池もかなり長持ちします。1年半でまだ1回しか交換した記憶がない。
 
湿度が上がると冬ならエアコンの暖房を、夏なら冷房をつけてガンロッカー内の湿度が下がるまで動かしてます。
 
結局、ファンでの排気は運用してません。理由はロックセンサー付きのファンをつけようと思ったりしてるうちに時間が過ぎ去り。
Arduinoとかで制御したいなと考えてるうちに時間が過ぎ去り。
 
月日が経って、SwitchBotが販売している人感センサーやWifiカメラ、ドア開閉センサーとかも登場して連携できるようになったので、ガンロッカーがある部屋に誰かが入ったときに自動で画像や動画を撮って送信したり、アラートを出すことも可能になってます。