とあるハンターの外部記憶

かりびと見習い。釣り人的な。

ベネリ・スーパーノヴァにスコープを取付け

Vortex Viper PST GENII 1-6x24をベネリ・スーパーノヴァ(Benelli Supernova)に取り付けました。

※Vortex Viper PST GENII 1-6x24 mounted Benelli Supernova です。

※日よけの筒を先端に取り付けてあります。バトラーキャップはまだ取り付けていません。

スコープそのもののレビュー風味については、こちらの記事を見てください。
ライフルスコープを購入。Vortex Viper PST GENII 1-6x24 VMR-2 (MRAD) レビュー風味(2018年5月)

今回のスコープ取付に関してのの費用内訳は以下のとおり。
・Vortex Viper PST GENII 1-6x24  7万円強
(ネットで購入してポイントも使ったので実質の支払いは5万円くらい)。

・スコープ等を付けるマウントベース(取付工賃込み) 18000円
・リューポルド(Leupold)PRW2 MEDIUM 30mm用  12000円
・ベネリ純正コム嵩上げパッド(Technogel combs high,3種類あるうちで一番高さが高いタイプ)8000円

マウントベース取付けからスコープの取り付け作業まで行きつけの銃砲店にお願いしました。

合計で 約11万円 ほどですが、このうち7割弱がスコープ本体のお値段です。
スコープ自体はピンキリでいろいろありますから、ここでお値段が大きく変わります。

この諸費用に余裕を持たせるためもあって、より安価なスーパーノヴァを購入したので、想定より高級なスコープを載せても予算以内に収まりました。

当方のスーパーノヴァだから追加することになったという部品はマウントベースとコム嵩上げパッド(チークパッド)です。
コム嵩上げパッド(正確な名前は知らないですが、商品名はTechnogel combs high)は頬付けをする部分の高さを個々人の適正位置に近づけてキチンと頬付けできるようにするパーツとなります。

ベネリ純正のコム嵩上げパッドはお値段が高めですが、ただでさえ重くなる本体にできるだけ余分なパーツをつけなくて済むという点で選んでみました。

より安価に済ませたい場合や純正では高さ等の位置がうまく合わない場合は、

以下のような銃床に被せる or 巻くタイプの商品もあり、例えばebayなどだと送料込み1000円くらいからあります。

チークパッド(参考)

銃によっては各銃器メーカ純正の銃床の頬付けする部分の高さを変えられるパーツや構造が無い場合もあるので、コストの面からも、世間一般的には、むしろこちらの被せる or 巻くタイプを使っているのかなと思います。
また、ボルトアクション(ハーフライフルやライフル)などは最初から頬付けする部分の高さが高くなっている銃床がついているように見えます(ベースやリング等も付属?)。

また、競技をされる方が使っていたりする銃の中には、頬付け等の高さや銃床の長さ等を細かく変えられる交換用の銃床もサードパーティ等から販売されていますが、実物を見た感じでは、やはり山では引っ掛かりそうな部分が多いので、たぶん狩猟にはあまり向かないような気がしました。あと、そもそも・・お値段も高いですし・・。

(余談ですが、お店で初めて外してみたコム高さ調整パッドを見てみて、3Dプリンタで自作できそうな印象を受けました。そのうち、実際に使ってみてから不満を感じたり、顔が痩せたり太ったりしたら合わせられるように、自分で設計して自分の顔に完全に合うコム調整パッドの自作とかも考えています。今は3Dプリンタは出力できる素材も素のABSやPLAなど硬い素材だけでなく、ゴムっぽくなる柔らかい素材もありますし、中身を中空処理して軽量化したりもできますからいろいろと工夫できる余地がありそうです。)

次に、スコープ取付後の銃全体の重さについてですが、スコープを付ける前に体重計に一緒に載って銃の重さを計っておいたので、スコープを付けた後に同じ方法で測ったのですが、差し引きでなぜか400gしか増えてないという不正確な数値になってしまったので、計り方を変えないとダメそうです。

体重計で自分の体重との差し引きで3.6kg(未搭載)→4.0kg(スコープ搭載後)...スコープ本体だけで650g、リングだけで227gあるはずなのにおかしい・・・。
参考にならず、すみません。

仕方ないので、印象のみで実際に持ってみた感じと、各パーツのメーカ公表値や実測値、スコープを付ける前のだいたいの重さから推定して、スコープ取り付け後の総重量は最大で4.5~4.6kgくらいかなという感じです。
正確に測る方法を考えます。
あと、重さに負けないように体を鍛えます。
表記上の数字+ベースの重さを考えると1kg弱は増えてるはずなので、道理で重いはず。重い・・・。


★他に気づいた点。
1.Benelli Supernova と Viper PST GENII 1-6x24との組み合わせでのアイリリーフについて。

マウントベースにスコープを固定するリングは、高さを低くしたかったのでお店で実物を実際に取り付けてもらって、実際に銃を固定して、または持ってみて、スコープをのぞきながら頬付けして試しつつ、考えた結果、通常の輪っかの形のをつけてもらいました。

お店で、実際にスコープが載っている他の銃をのぞかせてもらった場合とも比較して、アドバイスを受けつつ、お店の人にも見え方を確認してもらいつつ、いろいろと商品も見せてもらいながらなので、どういう風に見えれば適正なのかも参考になりました。お店に直に行って買うメリットかなと思います。

結局、頬付けをするパッドの位置やサイズとの関係から、スコープ本体は銃床側に寄せられるだけ寄せた取り付けになっています。

正直に書きますと、Viper PST GENII 1-6x24スコープの倍率が 6倍の時のアイリリーフを考えると、あと 2cm くらいは銃床側にオフセットできるリングの方がアイリリーフを合わせやすいかなと思いました。

ベネリの純正コム調整パッドを装着後に頬付けすると1~4倍くらいの時は写真の取り付け方でも問題ない感じで、パッドの上で顔を動かしてもアイリリーフの範囲に余裕があり、特に1倍の時は前後に顔を動かしても見える範囲に余裕があって違和感はないです。
しかし、6倍の時にはコム調整パッドの前縁付近に頬を当てた方が確実に見える範囲が最大になる感じで、ちょっと悩みました。
ここからさらに推定で1~2cmほど接眼レンズ側に顔を動かしても見える範囲が最大のままになるので、前後の位置合わせがギリギリになってるということになります。
純正のコム高さの嵩上げパッドを使わずに、市販の巻くタイプか被せるタイプで調整すれば、もう少しベストな感じになりそうな気もします。

後で不満になりそうなのに、それでも最初に書いた構成にしたのは、オフセットできるタイプのリングは構造上、どうしてもリングの高さも高くなるためです。
ここはトレードオフです。今後、改良するかどうかは使ってみてから考えてきます。

実際に狩猟で使ったら問題ないと感じるかもしれませんし、不満に思うかもしれませんが、私自身のスコープ関連の経験値が無さ過ぎて判断しかねます。


2.リングについて。


当方が取り付けたマウントとスコープの組み合わせの場合、接眼レンズ側の幅広い部分がマウントベースの端から銃床側に飛び出るため、各社のLOWタイプのリングでも付く感じです。
スコープ中央下部にも出っ張りがあるので、そことの兼ね合いがありますが、ざっと見た感じではあと10mmくらいは低くても付きそうな雰囲気もあります(→でっぱりの関係で余裕は5mm以下でした)。

→2018/05/16追記ここから------
このメモ記事を書いた後に、射撃場に行く前にもう一度銃を出して定規でだいたいを計ってみたところ、マウント上面からスコープ中央の出っ張りまで6mmほどしかないです。対物レンズ側の細くなっている筒部分だと同10mmほどなので、結局、あと3~4mm下げるのがギリギリって感じでしょうか。
というわけで、一応はPRW2のLOWリングも2mmちょいくらい隙間があって付きそうですが、ちょっと際どい感じがしますのでMIDDLEでちょうど良かったかも。
--------追記ここまで。

リング本体は結局、メーカの在庫の関係でLEUPOLD PRW2のMIDDLEサイズになりました。MIDDLEとLOWサイズとの高さの差はメーカ公表値から計算すると約3.3mmです。

当初はPRW2のLOWサイズを入れてもらう予定だったのですが、LOWサイズは生産を停止?終了?してるような話を銃砲店の人がしていました(この情報の実際のところは当方では調査していませんので、気になる方はメーカ等にお問い合わせください)。

上にも書いたように、取り付けたリングは以下の商品です。

LEUPOLD PRW2 MIDDLE
https://www.leupold.com/scope-mounts/qrw2-30mm-med

内容としては、リングが2つとトルクスレンチ(先が星形になってるトルクスねじ用のL字型の工具)が同梱されています。

トルクスレンチのネジの頭の星形のサイズは手持ちの電子工作用に使っているトルクスネジ用ビットの先端と現物を並べて比較してみた感じで、たぶんT15というサイズかなと思います(→実際にネジに合わせて再確認したら、T15で良さそうです。手持ちのT15でも試してみましたが、ガタはLeupoldの付属のと同じくらい、サイズも同じに見えます。T15の1つ上の太さのT20は太さが明らかに違います)。

本当は自分でリングのネジを外したり締めたりする用にトルクドライバーやトルクレンチがあった方がいいのですが、 手持ちのトルクレンチの設定下限が4Nmなので、ちょっと締め付けの力が過大のようです。しかし、2~3Nmあたりにも対応のトルクドライバーは新しく買うと7000円くらい"から"・・・検討中です。

PRW2のネジのLEUPOLD指定のトルクはメーカのQ&Aを見ると、たぶん上部のリングを締めるネジ(Ring top screws)が 28in/lbs =3.16Nm、ベースに固定する部分のネジ(keeper screws)が22in/lbs=2.49Nmで締める指定っぽいです。
https://www.leupold.com/scope-mounts/prw2-30mm-med
Q:What are the torque specs for this mount both to the base and the scope ring screws?
A:The ring top screws can be torqued to 28in/lbs and the keeper screws can be torqued to 22in/lbs.

・・・が、リングが入ってたパッケージの記載を確認してみたら、どちらも指定トルクは25in/lbs(2.82 Nm)となっていました。途中で仕様が変わっているのでしょうか?それとも?結構適当ですね・・・。

このリングについてスペックも記載します。
メーカ公表の数値を見ると、リングは

重さ:8オンス(約226.8g、前後2個分の重さと思われる)。
高さ:0.95インチ(約24.13mm)。

高さについては、デジタルノギスでの実測でもマウントベースの上端面から接眼レンズ中心までほぼこのくらい...目測でノギスの先を合わせても約24mmでした。

Vortexの純正オフセットリングも検討したのですが、現状は一番低いものでも高さが1.435インチ(36.45mm)とかになるようです。
今回取り付けたリングと比べても12.3mmほど高さが高くります。
PRW2のLOWタイプ 0.82インチ=20.83mmとの比較ならプラス15.62mmほど高さが高くなります。

この差をどうとらえるかは各人の判断と好みによるかと思います。
他にも私個人としてはオフセットがあるカンチレバー型は、金属の特性として圧力がかかるとどうしても僅かに歪んだりしそうなイメージもあり、なんとなく避けました。
たぶん、そんなことはまず無いとは思いますが・・・なんとなく・・です。

価格については、Vortex純正のリングと比べて、日本で買う場合には差額は4千円ほど安く済みましたが、Vortex純正(の高い方、ネット通販で税抜き16800円とか)はアルミ合金と思われ、PRW2との重さの差は前後2個で合計80~90gはあると思うので、ここをどう考えるかです。
リングの重量やスコープの重量をもっと軽くできると総重量で250~300gくらいは変わってきますので、その分、軽くて楽になりますから。

PRW2の材質については、ネットで調べた感じで鉄製のようです。
メーカのWebサイトを見ましたがざっと見で材質については記載が見当たらず。


3.取り付けたマウントベースについて

銃砲店の方によると、形状はピカティニータイプ。
(私が見てもわからず、レールの溝の間を計ってみたらいいんですが、ちゃんと付いてるし面倒なので・・・次にスコープを外した時のタイミングで覚えてたら溝の幅等も計ってみます)

以下、マウントベースはすでに取り付けされた後なので、そこをデジタルノギスでだいたい合わせて測っているので厳密ではないですが、参考まで。

マウントベースのサイズ実測。
長さ:112.5mm
幅 : 最狭部 15.8mm(銃にくっついている部分付近)、最広部(マウントのレール付近) 20.9mm
高さ:  約9mm (8.9mmとか)
重さ: 未計測ですが、同等品を手に持ってみた感じでは数十グラム程度ではないかと思われます。
取り付け方は銃の機関部の上部に穴を開けてネジ止め+接着という感じです。

取付け依頼時の説明では、スーパーノヴァに取りつけられるマウントベースは、ネジが長いタイプとのことです。
スーパーノヴァの機関部の上は表面の樹脂の下に機関部の金属があるということで、その機関部の金属までネジが届く必要があるということでした。

他に何か気づいたら追記します。

#2018/07/23追記:
やはり、スコープを付けると重くなりますね。
右腕もですが、左腕の筋力も鍛えているので立射の射撃体勢で銃を保持するのは多少マシになって安定してきました。

あと、スコープの取り外しだけでなく家電や電子機器の修理でも使うだろうということで、1-6Nmまで使えるトルクドライバーも注文したところです。